書評

教える技術 行動科学で成果が上がる組織をつくる!

1.今日の一言と本のサマリー

『すべての成果は行動の集積である』先日ご紹介した教える技術の続編。

チームの業績が思うように上がらない。どうすれば、もっとメンバー1人ひとりの能力が高いチームになるだろう?リーダーとして、何をすれば、チームとしてのパフォーマンスが上がるのか、わからない…

性格も、価値観も、育ってきた背景もバラバラな人たちの集まりを1つにまとめ、部や課、チームの目標をクリアしていく事は簡単なことではありません。モチベーションのアップや、性格をポジティブに変える方法、価値観の統一、など取り組んでも意味はないとはっきりと言い切ります。

大事な事は行動を変えること。望ましい行動が増えれば、結果は必ず改善していきます。

また望ましい行動が継続できない理由は2つだけだと思います。
①望ましい行動のやり方を知らない
②継続の仕方を知らない
一体どのようにすればこういった課題を解決することができるのでしょうか。行動科学で成果が上がる組織を作る!教える技術チーム編ご紹介していきます。

2.ポイント3点

信頼するという事は、リーダーを好きになることでは無い。常に同意できることでもない。リーダーの言うことが真実であると確信が持てることである。それは、真摯さという誠に古臭いものに対する確信である

褒めるはみんなの前でオープンに行うべきですが、叱るは2人きりの時がベター。もちろん感情的に怒るのは問題ないです。

社員の一つ一つの行動がなければ、その会社は何一つ成果を上げることができません。

3.岡崎の考察

行動科学マネジメントをチームの育成のために使うにはどのようにしたらよいかをまとめた一冊。

ポイントになる5点ご紹介していきたいと思います。
①リーダーとして目指すべきチームとは
チーム作りやチームの活かし方に関して、最も重きを置いているものは、メンバーの望ましい行動の自発率、平たく言えば、自ら進んで行動する意欲を高め、それによって成果を上げる事。
やらされている仕事と、自分からしている、したいと思っている仕事と比べると、そのパフォーマンスは4倍もの差が出ることがわかっています。では自発率、自発的な行動をする割合を高めるために大事な事はなにか?
それは部下が望ましい行動したら、しっかりと評価すること。人間はだれでも、自分の行動が人から認められれば、次からもその行動自発的に行います。褒めること、認めることを大切にしましょう。

②部下の働く理由を知っておく
行動科学マネジメントでは、人が自発的に行動する理由を動機付け条件と呼んでいます。組織で働く人たちの働く理由や仕事を通じて、入れたいものといった仕事における、動機付け条件を、とても大切にしています。
そこで、それぞれの部会についてどういった動機付けがあるかを把握しているか紙に書き出してみてください。それがわかっていないのであれば、コミニケーションをとって知る努力をしてあげましょう。

③年上の部下との付き合い方
最近では年功序列もなくなってきており、年上の部下という状況が発生しやすくなっています。年上の部下を持った時に大切なこと、それは敬意を示し必ず敬語を使うということです。リーダーと部下は上下関係ではありません。歳が下であれば年上の人に敬意を払った方が良いでしょう。これをやれと命令するのではなく、これをお願いしますと依頼すると良いでしょう。

④行動定着のためのショートミーティングを行う
ショートミーティングの目的は、査定面談ではメインテーマにできない日々の行動のチェックや評価を行い、望ましい行動を定着させる、すなわち数多く実行し続けるようにすることです。
忙しくてそんなことできない、という方もいるかもしれませんが忙しいからこそ月2回はショートミーティングをするようにしましょう。行動が強化され、効果的、効率的に仕事ができるようになると、業務改善され、結果的に忙しさの改善にもつながります。またタイミングとしては第1木曜と第3木曜日の午後。1人につき5~10分といったように、固定化することがオススメだそうです。

⑤指示はとことん具体的に
現在の新人に多く見られるのはゆとり世代と言われる年代の皆さんです。特に彼らの世代は、競争しないように育てられていることが多いように感じます。ではそんなゆとり世代の若者たちと仕事上でチームを組む上で大事な事は何か?
それが具体的であるということ。
例えば報連相してね。といっても報連相してくれません。なぜならば、何をどうやっていいかがよくわからないからです。報連相1つとっても、なぜ報連相が大事なのか、その報連相をどこに送るのか、何時までなのか、など上司から教えるようにしましょう。

4.気になるワード

社員の一つ一つの行動がなければ、その会社は何一つ成果を上げることができません。
結果がおもわしくない時や、思ったような成果が上げられなかったときは、結果に至るまでの社員の行動を変えればいいだけのこと。
リーダーに求められるものには、長期的な戦略作りや革新的なチャレンジなど数多くありますが、私が最も重視するのは、部下からの信頼です。
部下にとって信頼できる上司の絶対条件は、自分のことをしっかり見ていて、長所も短所も把握していると、自分の存在を認め成長を願ってくれているのこの2つです。
褒めたり認めたりしてくれる人が信頼している上司であれば効果が格段にアップします
リーダーは権力者ではない
あなたが部下との関係を置いてするべき事は、突き詰めればただ2つだけ。
それは、部下が仕事で成果を出せるようにサポートすること、そして仕事を通じて部下を成長させることです。
行動に的を絞ればコミュニケーションは難しくない
メンバーへの声かけは質より量が大事
業績の上がっている部署と上がっていない部署ではコミニケーションの量が3倍以上違っていた
聞き方に配慮のないリーダーの下には、部下からの適切な報告や情報は集まりません
最後まで部下の話を黙って聞くことが、自分の課題だな。と感じるなら、スケジュール帳の角などに、報告を受けるたびに、最後まで聞けたかどうかを◯△×で残しておくことをおすすめします。
行動定着のためのショートミーティングでは、できなかった行動について、なぜできなかったのか、どうしたらできるんだろう?と考えさせることも、非常に重要です。
面談の前より後の方が、部下が元気になっていたら、その面談は成功したという事
大事なのは、本人との合意のないメールや懇願でその仕事や望ましい行動をやらせるのではなく、きちんと納得させること。無理強いさせられた状況では、高いパフォーマンスが望めません
行動科学マネジメントでは、行動は具体的に表現するのが鉄則
リーダーである、あなたに対する夫からの信頼が暑ければ暑いほど、いわゆるえこひいきはチームに対して負の影響を与えます。
最悪の場合、チーム内に不協和音が生じることも。
褒めるはみんなの前でオープンに行うべきですが、叱るは2人きりの時がベター。もちろん感情的に怒るのは問題ないです。
強いチームには、メンバー同士の教え合い、学び合いが非常に多いという共通点があります
信頼するという事は、リーダーを好きになることでは無い。常に同意できることでもない。リーダーの言うことが真実であると確信が持てることである。それは、真摯さという誠に古臭いものに対する確信である

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