書評

8割捨てる!情報術

1.今日の一言と本のサマリー

何もしていなくても情報が流れ込んでくる現代社会。様々なメディアを通して、大量の情報がもたらされ、結果的に何をどう活用すればいいのか、多くの人が混乱しています…こんな時代だからこそ、無駄な情報は、捨ててしまいましょう。大量の情報を、抱え込んではいけません!

そして、さまざまな情報のうち、有効に活用できるのは、およそ2割。8割はゴミだと認識すること。どうすれば、それが実行できるのか?

マーケティングのプロ、理央先生による、『8割捨てる!情報術』ご紹介していきます。

2.ポイント3点

仕事の成果の8割は、手にできる情報全体の2割で生み出される

自分で取りに行かなくても情報が集まってきてしまう時代なので、情報を収集することよりも、情報を取捨選択することに重点をおく必要があります。仕事の成果の8割は、手にできる情報全体の2割で生み出される

必要なものより、不要なものを決める方が難しい

3.岡崎の考察

情報過多の現代社会。気がつけば情報が溢れてしまい、何をどう扱っていいかよくわからない…そんな状況になってしまう人もいるのではないでしょうか。ではその情報をどのように整理、取捨選択すれば良いのか?

特に心に残った4点をご紹介する形で書評としたいと思います。

①アウトプットを逆算して、インプットする
溢れかえってしまう情報の代表例として挙げられるのが名刺。名刺はまさに情報成立のやり方と似ているといいます。あなたはどのように名刺の管理を行っていますか?多くの人は日付順や、名前順に並べて管理するのではないでしょうか。しかしここで違った切り口での管理方法をご紹介します。

それは、すぐに仕事に役立ちそう。中長期的に仕事に役立ちそう。仕事には役に立ちそうにない…この3つで分ける方法です。当然ですが、1番最初のすぐに仕事に役立ちそうな人ほど重要です。名刺したり、情報しかり、その情報が仕事に役に立つのか?という観点で情報を仕分けするようにしましょう。

②実は有益な新聞記事
新聞を読む習慣がある方は減っているようですが、実は新聞ほど効果的、かつ効率的に情報を得ることができるツールです。まず記事の順番と紙面に占める分量で、世の中の流れやその重要性が判断できます。やはり重要な情報は押さえておく必要があるでしょう。

また見逃せないのはベタ記事。情報の専門家は、新聞のベタ記事が重要だと言っています。ベタ記事とは、紙面の下のほうに1度だけ乗っている短い記事のことです。世界の動きに大きな影響を与えるような、重大な分析情報は、そのほとんどがベタ記事として報じられているそうです。新聞を取っていないという方も、その価値を見直してみても良いのではないでしょうか?

③メールの仕分けはしない
続いて、デジタル情報の整理について。特にメールは、多くのビジネスパーソンにとって悩みの種となっています。なぜならメールは、有力なビジネスツールになっていると同時に、その処理に充てる時間は、仕事を阻害する要因にもなっているからです。毎日膨大なメールが届く中で、どのように扱えば良いのか?

多くの人はフォルダをたくさん作って管理していますが、それは無駄だといいます。仕分けに時間がかかり、チェックにも余計な時間がかかることが多いです。効率的に仕事をするという目的から、本末転倒となっています。ですから可能な限りメールの仕分けはせず、一括管理することをお勧めします。

④情報には4つの種類がある
では情報をひとくくりで行ってきましたが、情報にはどんな種類があるのか?ここでまとめておきます。

・データ…主に数値を使って表せる量的な情報
・インフォメーション…伝聞やメディア等から得られる事実の情報
・インテリジェンス…データ、インフォメーションの分析による、解釈や仮説などの情報
・ウィズダム…インテリジェンスに対する行動指針など、知恵の情報

データや、インフォメーションを見て満足していては仕事ができる人にはなりません。また誰かのインテリジェンスや、ウィズダムだけに流されて自分で考えていなければ、ステージを上げることができないでしょう。得た情報を自分なりに加工して、価値ある情報に変えていきましょう。

情報の洪水に溺れて、何をどう手につけていいかわからない。そんな方にお勧めできる1冊です。

4.気になるワード

仕事の成果の8割は、定義できる情報全体の2割で生み出される
人脈には自己増殖的な部分があります
仕事において作業効率を上げる事は、手段であって目的ではありません。
情報は、誰に紹介されているかが、内容と同じ位重要
マスメディアは、情報源としての信頼性が高い
匿名情報、アマチュアの発する情報には注意が必要です。
効率的に学ぶには、基礎を身に付けるのが1番の近道
しっかりした経験を積んでいくと、情報に触れたときに何がポイントなのかが瞬時にわかるようになる
希少性が低いということ、つまり簡単に複製できるという事
SNSで安心するのは、朝活に出席して満足するのと同じ
私は、ビジネスにおいて最も重要なのは人だと思っていますし、実際、ビジネスは人で動くものです。ですから、人脈づくりはとても大切だと思っています。
仕事で最も重要なのは、結果を出すこと、成果を上げることです。
無駄情報を怖がりすぎると、無駄情報に足を救われる
問題解決の場合など、何が原因か確認できていない段階では、出来る限りの情報を集め、分析する必要があります。
情報収集している時に陥りがちなのが、矛盾するようですが、自分の興味のあるものばかり調べてしまう危険性です。
私たちが触れているものは、すべて主観情報なのです。
専門家を目指すより、優秀な専門家を知る
特出したエリアの情報収集を自分でするのは、無駄な行為です。
必要なものより、不要なものを決める方が難しい
どんな情報にも賞味期限があります
やるべきことを先送りしてしまう心理を行動経済学では、現在志向バイアスといいます
現代は、意識をしなければ、どんどん情報に埋もれてしまう

5.商品の紹介