書評

天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ

1.今日の一言と紹介する本

岡崎が紹介する今日の書籍は『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』です。

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』がベストセラーとなった北野唯我さんの新書。

ご紹介していきます。

2.本のサマリー

なぜ、才能は潰されてしまうのか?
組織が大きくなるにつれて活躍する才能は変わっていきます。

その才能は大きく3つ。
天才、秀才、凡人。

小さかった会社が革新的なイノベーションを起こすことで一気に一流企業入りしていく事は珍しいことではありません。
しかし会社が大きくなった途端に、経営が破綻してしまったり、会社組織の変革を求められる事も少なくないでしょう。

あのスティーブジョブスも、一度は自分の会社を引退しています。
経営の神様、松下幸之助もしかりです。

その影にあったのが、この天才、秀才、凡人の関係性です。

本書はわかりやすく物語で描かれています。

全く会話の軸が違うこの3タイプの人たちがどのように企業において活躍していくべきなのか?
どのようにすれば継続して企業は繁栄し続けていくのか?

組織論を新しい視点から、仕事における人間関係を見事に分析した1冊です。

3.ポイント3点

天才は創造性という軸で物事を評価する。対して、秀才は再現性で、凡人は共感性で評価する。

芸術と、科学と、ものづくり、この3つが重なって初めて強い経営はできる。

組織には天才が率いる時代がある。だども、その時代が終われば、次は秀才が率いる時代が来る。その時、組織は凡人が天才を管理する時代に突入する。

4.岡崎の考察

天才と聞くと、優れているものと捉えがちですが、優劣ではない。
大事な事はその持って生まれた力をどう使うかと言うことのようです。
そしてたった1つに偏るのではなく、誰のなかにも天才、秀才、凡人の要素がある。
だから大事なのはその使い方。どの要素がいまの自分に強いかを見分ける質問があります。

皆さんはこの3つのどれに当てはまりそうですか?

①独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思い付かないプロセスで物事を進められる人
②論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人
③感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人

もうおわかりですね。

①が天才
②が秀才
③が凡人
となります。

それぞれの物事を評価基準はこのようになります。
天才…創造性
秀才…再現性
凡人…共感性

大事な事はこの評価基準の違いに気づくことでしょう。

創造的なアイディアは残念ながら共感性に乏しいことが多い。

例えばスマートフォンが出た時皆さんはどう感じましたか?
僕は正直、画面の動きも悪いしそんなの誰も使わないでしょ。と思っていました(笑)

新しいものを生み出す天才は残念ながら共感を得られないことが多い。
世の中は共感によって動いています。

だから共感性を磨く事はとても大事なことですが、共感によってのみ判断基準を持つ、すなわち多数決をよしとばかりしていては残念ながら革新的なアイディアの創造やイノベーションが起こることはないでしょう。

この3タイプがあることを前提に、互いの価値観を理解しあうと人間関係がよりスムーズになります。
職場の人間関係に悩みがある方はぜひ読んでみてください。

5.気になるワード

あなたは、うちの会社に入ったら何がしたいですか?
人間が抱えるほとんどの悩みは一緒や。それは、自分のコントロールできないことを、無理矢理コントロールしようとすることから生まれている
人の才能は3種類ある。
①独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思い付かないプロセスで物事を進められる人
②論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人
③感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人
天才は、この世界を良くも悪くも前進させることが多い。だどもな、彼らは変革の途中で、殺されることも多い。
組織には天才が率いる時代がある。だども、その時代が終われば、次は秀才が率いる時代が来る。そのとき、組織は凡人が天才を管理する時代に突入する。そして、天才は死んで『イノベーション』を起こせなくなる
天才は創造性という軸で物事を評価する。対して、秀才は再現性で、凡人は共感性で評価する。
多数決こそ天才を殺すナイフだ。
秀才は天才に対し、憧れと嫉妬を抱いている
天才の役割は、世界を前進させること。そして、それは凡人の協力なしには成り立たない。
革新的な事業と言うのは、既存のKPIでは絶対に測れないもの
社会からの反発量を見れば創造性をある程度予測することができる
企業が停滞し始める時、事業のあるべき姿ではなく、組織の政治に目が向かう。
芸術と、科学と、ものづくり、この3つが重なって初めて強い経営はできる
アートとサイエンスは同じ土俵で戦わせてはいけない
今の世の中は共感されるものが強い
共感性で意思決定してはいけない
空気感と言うのは、みんなが知っていることからくる影響力や。
そしてこの空気感は、組織や国を殺すことさえある。
人類の最大の敵は飽き
革新的なイノベーションとは、天才の飽きに近い感情から生まれる。
人生は配られたカードで勝負するしかないのさ
天才、秀才、凡人、この3者のコミニケーションは、軸が違うから永久に交わることがない。
その理由の根源は主語の違い。
①主語を、人メインで語る人。凡人に多い。
②集合、組織やルールなどの、善悪で語る人。秀才に多い。
③主語を、世界や心理など、超越した何かで語る人。天才に多い。
あなたならどうするか?で聞いてみる。
再現性の世界で生きる秀才タイプは新しいことより、すでに世の中で発言されたことの方が安心する。
科学の良さと言うのはミスできること
お祭りは毎年訪れられるものです。何故でしょうか?
それは自分が参加できる事と、お祭りの終わった後にある
他人の言葉では人は動かせない
誰の中にも天才がいる

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