書評

「好き」を「お金」に変える心理学

1.今日の一言と本のサマリー

嫌な仕事はしたくない!しかし好きでなかったとしても働かなければお金がなく、生活ができない。理想を言えば好きなことがお金に変わればいいのに…そう思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ではもう一つ質問です。いくらお金があれば、充分だと感じますか?今日ご紹介する書籍はお金の悩みから解き放たれるための考え方を伝えた1冊。そしてそのお金の悩みから解放されるために大事なのは、お金と幸せのバランスだといいます。
貧しいときには収入が増えると幸福感が増す。しかし、収入が一定レベルに達すると、それ以上、収入が増えても幸福感は変わらない。これはアメリカの経済学者リチャードイースタンが唱えた説です。

日本人の場合年収が700万円を超えたあたりから、収入が増えることで得られる幸福感が小さくなってくるそうです。お金と幸せのバランスをとり好きなことをお金に変える技術。ご紹介していきます。

2.ポイント3点

長期的な目標がある人ほど、目の前の衝動に負けずに済みます。

自信を本物に変えるためには、行動を起こし、新たな体験を積み、成功でも失敗でも動いたことによって得られる結果を体感することが不可欠です。

可能性に対してはきちんとお金を使うことが大切で、お金につながらないものや体験には、1銭も使わないほうがいい

3.岡崎の考察

まず質問ですが、皆さんは自分が満足でき、充足する収入や環境を把握していますか?

例えば、カフェでコーヒーを頼むとしましょう。店によってはサイズを控え、自分の好みに合わせた注文をし、適当な大きさのコーヒーをもらいます。この時、頼んだコーヒーがビアジョッキになみなみと注がれて出てきたらどうでしょうか?
おそらくは、こんなにいらない、飲み切れない、もったいない、など様々な感情がわき起こるはずです。お金にも適切なサイズがあるのです。今の自分が美味しく飲めるコーヒーの量はわかっているのに、お金に関しては物差しがなく、適量をわかっていない。

お金の適量をすれば振り回されない。入ってくるお金が増えれば、幸せになることができると考えがちですが、どんなにお金の稼ぎ方を知っていたとしても正しいお金の使い方をしておかないと、人は幸せになれないのです。それではポイントを4点ご紹介していきます。

①貯めるべきは、お金よりも努力
毎月確実に貯金しているとしたら、その目的は手元にあるお金を増やすことでしょうか?しかし、その行為自体が、逆に将来の執行を増やすことを妨げている可能性があるとしたらどうでしょう。
留学するための学費を貯める、独立のために準備金を貯める、そんなふうに何か明確にやりたいこと、将来に向けた目標があって、その資金のために貯金をする場合を除き、貯めること自体が目的の貯金には意味がないといいます。
若い会社員がコツコツ貯金したとしても、年間で溜められる額には限界があります。それなら将来に投資をし、収入を上げていったほうが、結果的に豊かになれる可能性は高いでしょう。お金をためるよりも、努力を貯めましょう。

②無限ループを回す4つのステップ
無限ループとは、好きなことを選択し、そこに集中してお金を使い、それが稼ぎになり、さらなる選択と集中を行い、収入が増えていく仕組みのこと。
そのために次の4つのステップが大事だといえます。
ステップ0 自分が好きなことを見つける
ステップ1 好きなことを極めていく
ステップ2 好きなことを収入に結びつけていくための工夫をする
ステップ3 好きなことで得たお金を再投資する
ほとんどの人はステップ0自分が好きな事を見つける、というところで止まってしまうもの。また見つかったとしても極めるほどの努力はなかなかできません。しかし好きなことでお金を稼ぎたいと思うなら極めていくという前提を持つ必要があるでしょう。

③直感によって下された判断の90%は的中する
イスラエルの大学の研究では、直感によって下された判断の90%は的中するという結果が出ています。つまり、人は意識的、論理的思考しても無理なことに対して、直感的に判断することで正しい選択ができるといいます。
好きなことをお金に変えていこうとする時、それができるかできないかの分け目はチャンスをものにできるかできないか。自分に自信を持って、ポジティブに何でもトライしてみようと思ってみること。直感に従って正直に行動するとうまくいくものです。

④お金を使ったら、必ず仕事に結びつける
たとえ趣味で旅行をしたとしても、そこにお金を支払っているのなら何か仕事に結びつけようという意識を持ちましょう。支払った分以上のリターンを、価値をなんとか得ようと考えるのです。たとえ飲み会であっても、そこで出会った人が何人かいたら新しいビジネスができるかもしれません。
旅行だったとしても出会いや感じたことをヒントに、何か企画を立てられないだろうかと考えてみる。すると好きなことに使ったお金に無駄がなく、大きなリターンを生むことにつながります。

好きなことをお金に変えたいと思っている方。お勧めできる1冊だと思います。

4.気になるワード

日本人はお金の使い方を誤解している
日本ではほとんどの人がお金に関する勉強をすることなく、社会に出ていく
(お金を)使う事は良くないという意識だと、使い方について深く考える機会を逃します
重要なのは選択と集中
自分の好きなこと、得意なこと、心から欲していることには惜しまずお金を使うことが大切
たまったお金は、必要なところでは惜しまずに使っていきましょう。
資産を持つことが人に自信を与えてくれる
貯金を増やす事は、誰にも悟られず、こっそりと自信を高めるための自己暗示となります
貯金で得られた自信は、本物の自信ではない
自信を本物に変えるためには、行動を起こし、新たな体験を積み、成功でも失敗でも動いたことによって得られる結果を体感することが不可欠です。
ただ貯めるが1番無駄なお金の使い方
スキルは、決して減らない資産
人は遠い将来のことよりも、近い将来のことを優先する
楽しいことを見つけるとともに、見つけたものを楽しもうとすることも重要
言葉にすることが投資になる
知っているよりも知られているが重要
お金は弱いつながりの中から生み出されるのです。
物より経験を買う
承認欲求はお金では満たされない。承認欲求が厄介なのは、どんなにお金を投じても、決して完全に満たされることがない件です。
物より経験が人を幸福にする
価格とは、何かを買うときに支払うもの。価値とは、何かを買うときに手に入れるもの
可能性に対してはきちんとお金を使うことが大切で、お金につながらないものや体験には、1銭も使わないほうがいい
あなたがまず持つべきなのは、お金を使ったら、それ以上のリターンを得るという意識です。
幸福度を上げるために最も良い方法は?というと、心理学的には利他的な使い方が良いとされています。
成功の秘訣はギバー同士で仕事をすること
ギバーになれるかどうかは、マインドではなく行動の問題です。ギバーの人が行動しているように自分も行動すればいいのです。
自分の時間を確保するためのコストは惜しまない
何か物事に取り組むときには、これは本当にしなくてはいけないことだろうか。しなくても良いのではないか?と、自問自答するようにしてください
長期的な目標がある人ほど、目の前の衝動に負けずに済みます。

5.商品の紹介