1.今日の一言と本のサマリー
東京都内の従業員30人以上の企業を対象にしたテレワーク実施率のデータがあります。2020年3月の段階で24%。4月にはなんと、62.7%まで増えています!1ヵ月でなんと2.6倍まで拡大した計算です。
しかしテレワークによって仕事の生産性が下がったと答える人が全体で66.2%。今後の世の中を考えるとこのままでは問題でしょう。急激なワークスタイルの変化に対応していく必要があります。
そこでリモートワーク環境でより多くの成果を出したい人のために書かれた、うまくやる人のリモートワーク術をご紹介したいと思います。
2.ポイント3点
リモートワークでは最初から効率を追い求めても、そんなにうまくいかない
プライドを捨てること。今している以外の事は思考から消すこと。楽しむこと。この3つを実践できていれば、どんなに深い穴からでも必ず這い上がれます。
リモートワークでもリアルな職場でも、大事な事は、いま目の前にある仕事に最大限の力を注ぐことです。
3.岡崎の考察
リモートワーク関連の書籍が増えてきましたね。著者、山内先生はテレワーク歴15年という達人。IBMで勤めてらっしゃったそうですが、当時からそれが当たり前の働き方だったといいます。
今日は書籍の中から4点をご紹介したいと思います。
①仕事の基本は変わらないが、変えなければならないこともある。
仕事の仕方がどのように変わったとしても、相手に対して誠実に、信頼を得られるようなコミュニケーションをして、実現可能な約束を交わし、1つずつそれを達成、報告していく。こうした仕事の基本は変わりません。
当然ですがテレワークになったからといって、仕事の基本は変わらないです。ただその中で意識するべきことがあります。それは、結果を出し、できるだけ自ら発信、発言をして、自分の存在をアピールしていくことや、何か問題があるときにはその問題を速やかに報告する事。
なぜなら自分でアピールしなければ誰も気づいてくれない可能性もあるから。これまで以上に必要となります。
またリモートで仕事をすると、画面越しのコミュニケーションが当然ですが増えます。制約のある環境の中で、画面に映る冴えない自分の力だけで充分な結果を出していくのだ、という意思や覚悟、あるいはある種の諦めを持つことも必要。自分と向き合ういいチャンスだと考えましょう。
②まずは集中できる環境を可能な限りセットアップする
結婚して家族がいる場合、どこで仕事をするのかは大きな問題の1つ。個人用の部屋や書斎が揃っているという過程は少ないのではないでしょうか。そこで大事なのは、ちゃんと話し合ってルールを決めること。役割分担やスケジュールの調整をして、自分たちに合った仕事の仕方を試行錯誤していくしかありません。
在宅で音の漏れない仕事用のスペースを確保する方法として、パーティションを自作して、生活空間の中に業務用のスペースを無理矢理作り出す方法も考えられます。実際ここまでするか?というところについてはそれぞれでしょうが、何らか創意工夫が必要なのは確かでしょう。
③リアルよりも過剰なくらいな配慮がちょうどいい
当然ですがリモートワークでは、ノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)が大幅に阻害されます。そこで大切なことが過剰な位な配慮を行うということ。メールの文面も普段よりも丁寧に、ジェスチャーや表情を豊かに、そして感謝やねぎらいの言葉を過剰な位に発信する。リモートワークのコミュニケーションでは、それくらいでリアルの普通になると意識しましょう。
④もう一言を心がける
リモート環境では意図せず、かやの外に出てしまうことがあります。同僚やお客様など、周囲の人に自分の存在を常に認識させる必要があるでしょう。また業務全体の流れの中で、自分の担当している仕事を見える化していくことが大切です。
特に仕事の見える化を意識して行わないと、悪気がなくてもいつの間にか存在を忘れられ、仕事の流れから外されてしまうことがあります。そうならないために大事なのがもう一言。常にチーム内で連携できる状態を作っておくために、ちょっとした一言にこだわりましょう。
タスクの成果物を提出するときに、これまで以上に気を遣って引き継ぎの連絡をすることや、時々職場の同僚やお客様に、今回の仕事、自分はちゃんとやれていたでしょうか?などと自分に対する評価をさりげなく聞いてみると良いといいます。
リモートワークについて丁寧にまとまった一冊だと思います。リモートワークに悩む方、ぜひ手に取ってみてください。