書評

マンガでやさしくわかるインバスケット思考

1.今日の一言と本のサマリー

皆さんはインバスケットってご存知ですか?

インバスケットとは直訳すると未決箱。上司や社長の机の上に置かれている、まだ決済されていない書類等が入れられた箱のことです。現代風に言い換えると、まだ開けられていないメールの受信箱と考えてよいでしょう。

これらの多くの案件を、限られた時間の中で、架空の立場になって処理するビジネスシミュレーションゲームのことをインバスケットと呼んでいます。発祥は1950年代のアメリカ。空軍で活用されたのがその始まりと言われています。戦場に送り出す前の兵士やパイロットを教育しテストをするために作られたそうです。

現代では多くの企業の管理職採用の際に使われているインバスケット。次のような3つの効果があると言われています。

1、仕事の進め方が劇的に変わる。ただし優先順位設定ができる。
2、トラブルが大幅に減る。本質的な問題解決力がつく。
3、自信を持って判断ができる。正しい判断の方法が身に付く。

そんなインバスケットについて学ぶことができる書籍、『マンガでやさしくわかるインバスケット思考』をご紹介します。

2.ポイント3点

知っていることの多くは、実際にはできないことが多い

厄介なのは仕事ができると勘違いしてしまっている人

優先順位設定とは、限られた時間の中で何からすべきかを決めることです。逆に言えば何をしないかを決めることが重要なのです。

3.岡崎の考察

将来を考えたときに、ビジネス能力の向上はとても重要な課題の1つでしょう。インバスケットを学ぶと、問題解決力の向上、優先順位の付け方や判断の質の向上につながります。そこで今日は問題解決をするための5つのステップをご紹介したいと思います。

①問題解決は問題発見から
問題を解決するためにまずしなければならない事は、何が問題なのかを正確に理解することです。ここで問題には大きく2つあることを意識する必要があります。それは、見える問題と見えない問題です。
例えばクレームが発生した場合、クレーム自体は見える問題です。しかし、クレームが発生した原因、例えば仕組みや教育の不備が考えられるでしょう。この仕組みや教育の不備が見えない問題です。見えない問題を解決しない限り、同じ問題を繰り返してしまいます。問題が起きた際は見えない問題まで考える癖をつけましょう。

②事実を確認する
問題が発生したときに様々な情報が飛び込んできます。その際に情報を2つに分けて考えると良いでしょう。定性情報と定量情報の2つです。定性情報は誰かの主観が入ってしまい、気をつけないと正しく判断をすることができなくなってしまいます。情報を定量化して、誰でも正確に判断できる状況を作りましょう。

③枠組みを外して考える
リーダーには、想像力と呼ばれる、今までの枠組みから外れた発想やアイデアを出す能力が求められています。より大きな視点で、チームや組織のフォーメーションを変えたり、困難な環境であってもそれを打破する建設的な考え方が必要でしょう。新しいアイデアを発想することの妨げになるのは、枠組みです。どうせできないだろう、今まではありえない、ルールだから、などといった枠組みを外して考える癖をつけましょう。

④組織を活用する
リーダーになると、自分の手を動かす前に人の手を使うという発想を持たなければなりません。また任せることで、部下を有効活用するだけでなく、部下を教育することもできます。全て自分で処理するのではなく仲間を使って解決する組織化を意識しましょう。

⑤当事者意識を持つ
当事者意識とは主体的に物事に取り組んだり、上司や組織から自分がどのような役割を期待されているかを認識している状態をいいます。たとえ自分の責任や仕事ではなくとも主体的に物事に関心を持ち、関わる事は、仕事の姿勢として大事でしょう。とはいっても任せきりもダメですし、全て自分で抱え込むのもダメです。当事者としてどの程度が適切か、という観点を持つ必要があるでしょう。

とてもわかりやすく、要点が抑えられた一冊だと思います。仕事を抱え込んでしまって大変。そんな方にオススメです。

4.気になるワード

知っていることの多くは、実際にはできないことが多い
能力がないのではなく、能力が発揮できないだけ
厄介なのは仕事ができると勘違いしてしまっている人
優先順位設定とは、限られた時間の中で何からすべきかを決めることです。逆に言えば何をしないかを決めることが重要なのです。
優先度設定をする際に最も大事なのは、自分の軸を決めること
問題をどのように解決するかが大事ですが、問題解決のスタートは何が問題なのかを見つけることです。
リーダーになると、自分の手を動かす前に人の手を使うという発想を持たなければなりません
大切なのは判断に至るまでの経緯と伝え方
判断の敵はバイアスと呼ばれる思い込みです。
主観が入ると判断は歪んでしまいます。
自信に満ちたその判断の根拠は何かと、問いかけること
比べて初めて提案の内容がわかる
できないのは判断ではなく明確に伝えること
判断にあいまいな言葉は言えない
判断は早すぎてもいけませんし、遅くてもダメ
最終的には自分自身で決める。他人に判断を依存してはいけない、特に大きな難しい判断こそ、正面から向き合うことが大事なのです。

5.商品の紹介