書評

日本再興戦略

1.今日の一言と紹介する本

オンライン飲みも良いですね。

遠方の友人とコミニケーションをすることができ、時として新しい仕事が生まれたりしています。

それでは、今日の書評『日本再興戦略』をしていきましょう!

2.本のサマリー

テクノロジーという人の営みが生んだ文化を見直し、テクノロジーが刷新する人間性や文化的価値観を考慮することは、これからの人の営みにおいて不可欠であり、自然の中から生まれた人間存在は、人間が生み出したテクノロジーによる新たな自然を構成することで自らの存在や定義という殻を破り、更新される。

技術革新が進み、ますます世界の変化が早まる今。私たちは一体どのように自分をアップデートすればよいのでしょうか。

世界で最も注目される日本人科学者が描く希望の国のグランドデザインとは?

3.ポイント3点

我々が西洋的なワークライフバランスの発想にとらわれる必要は無いのです

英語だけできて中身のない人を雇うくらいなら、プロの同時通訳に任せたほうが正確ですし、仕事は断然早く進みます。

頭ごなしに否定するのではなくて、むしろ、自分のマインドセットが今風では無いのではないかと疑った方が良い

4.岡崎の考察

コロナショックによって働き方改革は一気に進んだ…そう思う方も少なくないのではないでしょうか。そんな中今後の世界がどうなっていくのか、多くの人が関心を寄せるところでもあるでしょう。

2000年頃から成長が止まってしまったと言われる日本。その日本を再興するために大事なポイントは何なのか。その観点で書評をしていきたいと思います。

人口減少、高齢化がチャンスである
ほとんどの場合人口減少と、少子高齢化はネガティブトーンで語られます。このまま日本は人口が減り続けて、経済も縮小し続けて、暗い未来が待っている…そう思ってる人も少なくないでしょう。
しかし実はテクノロジーを生かすことで人口減少と高齢化はチャンスに変わるというのです。

①自由化
人が減って、かつ高齢化で働ける人がいるので、仕事を機械化してもネガティブな圧力がかかりにくい。すなわち、標準化に対する打ちこわし運動が起きないということ。今後の日本にとって、機械化はむしろ正義です

②輸出戦略
日本は人口減少、高齢化が早く進む分、高齢化社会に向けて新しい実験をやりやすい立場にあります。もし世界に先だって、人口減少と協力し高齢化へのソリューションを生み出すことができれば、それは最強の輸出戦略になります。

③教育投資
これからの日本は、人材の教育コストをかけることができる国なります。なぜならば子供の数が少なくなり、相対的に子供の数が多いので、1人あたりにかけられるコストが上がるからです。子供に対して教育コストをかけることが、社会正義であり社会善になるのです。

この3つの視点を持てば、人口減少と少子高齢化は明らかな3分になるでしょう。将来に対してネガティブな印象を持っている方も、実はそのネガティブイメージのもとこそチャンスなのかもしれません。

これからの時代を考える上でぜひ読んで欲しい1冊でした。

5.気になるワード

われわれは一体何を継承してきて、何を継承していないのか。それを正確に把握した上で、今後勃興するテクノロジーと幸せを考えていかないと、日本を再興することはできません。
日本を再興するため、世界を理解するために重要なのは意識改革です。集団に対する処方箋としての教育とテクノロジー、それを通貫するビジョンが必要なのです。
とにかく今の日本人の意識は相当にネガティブです。
アーティスティックな価値観や考え方は、経営者が持っているべきことが1つです。それがないと、人が時間をかけて作ったものや、深い価値のあるものを正しく評価することができません。
落合陽一の3つの再興戦略
①経営者として世界に対してより良い企業経営をすること
②メディアアーティストとして活動すること
③大学での活動
変わり続けることを変えず、作り続けることをやめない
欧州と米国はまったくの別物です。
欧米という言葉を使う事はとりあえずやめたほうがいい
全てを50:50にする間違いの平等意識を正し、最適な割合を常に探す臨機応変さを制度に組み込むべき
これからの問題は、われわれはコミュニティをどう変えたら、次の産業革命を乗り越えられるかということなのに、どの職業が食いっぱぐれるのかという議論ばかりをしている
個人として判断することをやめればいい。個人のためではなく、自らの属する複数のコミュニティの利益を考えて椅子決定すればよい。
ワークライフバランスからワークアズライフへ
日本人は仕事と生活が一体化したワークアズライフの方が向いています。
我々が西洋的なワークライフバランスの発想にとらわれる必要は無いのです
会社に限らず、今の日本には閉鎖的な村が多いですが、これをより開かれたコミュニティがないといけません。
今の日本が楽しくないのは、オープンな村の数が少ないままに、各自個人化して孤独になっているから
われわれは東洋人なのにも関わらず、あまりに東洋のことを軽視しすぎです。
日本人の平等な権利意識を正しく働かせるには、自分の手の届くところを重点的に考えさせるようにしないといけません
イノベーションはハードモードから始まる
今振り返って、2000年頃に日本が変われなかった原因は2つあります。
①大きな社会変革を起こすには、まだ伝統的な日本企業が強すぎた
②日本人の意識と本物のものの考え方
英語だけできて中身のない人を雇うくらいなら、プロの同時通訳に任せたほうが正確ですし、仕事は断然早く進みます。
いつの時代も、社会の中での重要性を決めるのは、市場での希少価値です
文化とは、人の知の蓄積そのものであって、それは1番価値が高い
東京遷都7日は育むことが大切ですが、今、まず必要なのは、社会に富を生み出したかどうか、ちゃんと考えることです。社会にどう貢献しているのかを考えるということです。
ものづくりへのリスペクトを回復せよ。
日本の再興戦略を考える上で鍵になるのはテクノロジーです
よく機械翻訳を馬鹿にする人がいますが、それは機械翻訳がバカなのではなく、話している方が対応できていないのです。
全員が移動するのは膨大なコストがかかりますから、ライブが快適にできるのであれば海外の方が断然良い
オンラインじゃない=何かやましいと言われる時代が来る
頭ごなしに否定するのではなくて、むしろ、自分のマインドセットが今風では無いのではないかと疑った方が良い
人口減少は人類史上、チャンスなのです。人口減少=ネガティブといった刷り込まれた知識を更新して、みんなで行動していけば、きっと日本の未来は明るくなるはず
これから大企業のような画一的なコミュニティが崩れていく中で、日本人にとって大事になってくるのは、コミュニティ選びです。
最近、僕は人類の良さは、モチベーションだとよく言っています。リスクを取るほどモチベーションが上がるというのは、機械にはない人間の良さなのです。

6.商品の紹介