書評

古田式・ワンランク上のプロ野球観戦術 (朝日新書)

1.今日の一言と紹介する本

皆さんは天気が良い時はどのように在宅ワークするのでしょうか?

僕は平日は朝7時から、動画配信をしています。

動画配信や、電話での仕事は歩きながらもできるというのはメリットですよね。もちろんコロナという状態もありますから密集するような場所や、人との接触を避けますが、家の近くを散歩しながら仕事をするというのはなかなか良いです。

条件が一緒なら工夫して、楽しく、効果的に仕事したいものですね。

それでは今日の書評『古田式・ワンランク上のプロ野球観戦術』をしていきましょう。

2.本のサマリー

球界1の頭脳は、古田敦也が自身の経験をもとに、野球観戦のレベルが格段に上がること、

松井秀喜
イチロー
ダルビッシュ有
田中将大

などなど、一流選手のプレーを例に挙げつつ伝授する。

ビジネスやプライベートでも人間関係を作るときに野球の会話を知っていると便利なことがあります。またプロから得られるビジネスのヒントもあるでしょう。

この本は野球を解説しながら、野球だけではない気づきがあります。これを読めば、試合を見る目が、そしてビジネスの取り組み方が確実に変わる!

3.ポイント3点

好不調の波がさほどなく、何年も続けて安定した成績を残せるピッチャーこそが最も評価の高いピッチャーといえます。

守備はうまいが、打撃がイマイチという選手に限って守備を磨く人がいますが、これは逆です。不得手なことをやりたがらない。得意な事は知らないうちにでもできる。力を入れるべきなのは短所を埋めることなのです。

チームスポーツにおいて気合だとか、ガッツだとか、積極的な気持ちなどということを説く方がいますが、こういった事柄は全て持っていて当然と考えるべき

4.岡崎の考察

書籍の9割は、野球の解説に尽くしている本書。

野球好きの方なら、楽しく読めることでしょう。しかし野球好きでない方であったとしても、きっとプロの姿勢を学ぶことができ価値ある1冊だと思います。

そこで今日はプロの姿勢、特に監督(リーダー)が大事にするべき事という観点で書評をしたいと思います。これは野球に限りませんが、実際プレイしているのは選手とは言っても、結果に対しては監督が全責任を負います。

すぐ何か問題があると部下や周りの人のせいにする人がいます。残念ながらそれではリーダーになることができません。良い結果も悪い結果も、どちらも自分がすべての責任を負う、という姿勢がリーダーにとって大事なことでしょう。

ただ気をつけなければならない事は手柄まで自分の物言いはしないこと部下の手柄は、ちゃんとそれをやった部下を立てることを意識すると良いと思います。

打順についてはいろいろな考え方があるでしょう。ここ数年の巨人の原監督、かつての仰木監督のように打順をよくいじり、何種類もの打順を組む人もいます。これについての評価は賛否あるでしょう。結果うまくいけば、やりくり上手と言われます。

当然ですが、プロの世界は成果主義。頑張ったけど結果になりませんでしたでは残念ながら評価されません。奇抜なアイデアや、新しい試みも一緒です。やるからには結果を作らなければならない。賞賛されたいのなら結果を出さなければならない。それがリーダーとして、プロとして当然の姿勢でしょう。

プロの監督は、長いペナントレースで選手の力を100%、120%出せるような環境作りや、いかに選手に気分よくプレイしてもらうかといったことを考えてやっています。リーダーの問われる仕事の1つにはメンバーが動きやすい環境作りも含まれています。ときには適材適所、ときにはメンバーの成長のために、様々な環境作りが求められます。

そして失敗しても、うまくいっても、気分良く頑張れる土壌を作ることモチベーション管理もリーダーの仕事です。あなたが野球好きでなかったとしても、野球好きな人と出会った時に、多少なりとも話が合わせられる事は価値があるのではないでしょうか。

5.気になるワード

プロ野球の世界において、あえて良いピッチャーの条件を取られるならば、それはまず先発ローテーションをワンシーズン通してきっちり守れる選手、ということが言えるのではないでしょうか
好不調の波がさほどなく、何年も続けて安定した成績を残せるピッチャーこそが最も評価の高いピッチャーといえます。
アンパイヤに選球眼が良い、という印象付けをすることに得はあっても損はありません。
観察することで理由がわかる。観察に基づいた洞察力。
ある程度観察する力がついてくると、その次に問われるのは洞察力です。状況から判断して察する力、本質を見抜く力という事
何も考えず、投げたいように投げさせるだけであれば、打たれたり点を取られたりした場合に後悔が残ります。
勝負の世界だから打たれることもあります。策が裏目に出ることもあります。
しかしキャッチャーは結果を受け入れながらも、後悔をしないように常に最善を尽くしてサインを出しているのです。
これは野球に限りませんが、実際プレイしているのは選手とは言っても、結果に対しては監督が全責任を負います。
プロの監督は、長いペナントレースで選手の力を100%、120%出せるような環境作りや、いかに選手に気分よくプレイしてもらうかといったことを考えてやっています。
ありとあらゆる細かいことにまで神経を使います。
ケアが必要なのはメンタル面だけではなくフィジカル面、特にピッチャーには肘、肩のケアが必要です。
けが人の把握という監督の大仕事
打順についてはいろいろな考え方があるでしょう。ここ数年の巨人の原監督、かつての仰木監督のように打順をよくいじり、何種類もの打順を組む人もいます。これについての評価は賛否あるでしょう。結果うまくいけば、やりくり上手と言われます。
選手たちが機嫌を損ねないよう、起用する場面を配慮するということもあります。しかし真中はそういったタイプとは正反対で、不平不満を一切言わず、チャンスがあればいつでも使ってくださいという人間でした。だから、使う側としても非常に助かりました。
チームスポーツにおいて気合だとか、ツキだとか、積極的な気持ちなどということを説く方がいますが、こういった事柄は全て持っていて当然と考えるべき
逆に言うと、こうしたことが当たり前になってなければ、勝負には勝てません。
楽しむということを誤解している
よくテレビのインタビューなどで、結果を気にせず、楽しむことが大事というようなコメントを耳にしますが、こういう言葉を私は結果に対して逃げているようにしか思えません。
楽しんでやるということの意味を間違えないでもらいたい
ハイプレッシャーでシリアスな状況になると、当然のことながら人間は緊張し、身体や精神が硬直してしまう。プロはこの硬直や緊張をほぐし、平常心を取り戻すために楽しむという言葉を、あえて使うのです。
これを履き違えて自らの楽しみのためにやるというような錯覚の下、プレイする人がいますが、こうした考え方のプロのチームスポーツには不向きです。
なぜなら、試合は選手だけのものでは無いからです。
負けてもいい試合だったから、悔しくない。負けても楽しかった。も、私は認めていません。いかなる時も勝利を目指し、勝つしかないと自覚するのは、プロとして当たり前のことだからです。
自己満足でやってもらっては困ります。チームが一丸となって戦うスポーツにおいては自分の気分の良さなど関係なく、同じ目標(勝利)に向かって努力にやってもらいたいものです。みんなでやっているんだということを常に忘れてはなりません。
もう一歩上に突き進むためにはさらにチーム内で共有しなければならない項目があります。
①ビジョン
②ハードワーク
③戦略
チームスポーツでは、この3つの事柄を具体的に共有することが重要になります。
意識を共有して勝つためには何が必要かを考える
変化を好まないものは成長しません。
できるかできないかではない。やるか逃げるかである。
長所を伸ばすより短所を埋めろ
守備はうまいが、打撃がイマイチという選手に限って守備を磨く人がいますが、これは逆です。不得手なことをやりたがらない。得意な事は知らないうちにでもできる。力を入れるべきなのは短所を埋めることなのです。

6.商品の紹介