書評

一瞬で印象を操る ズルい話し方 ~相手の脳にこびりつくコミュニケーション術

1.今日の一言と紹介する本

最近僕がお会いしている経営者の方の中に、メガバンク系の人事を一手に担っている方がいます。

その方とお話をしていて、大きな気づきをいただきました。

それは「コロナ中と、アフターコロナで働き方は変わらない」ということ。

正直、とても衝撃的な内容でしたが確かにと思わせられることがいっぱい。コロナ前の働き方に戻る可能性もあるでしょうが、テレワークの便利さを知ってしまった我々は、おそらくこのまま便利な方に流れるでしょう。だとしたら、コロナショック中にテレワークという働き方に慣れ、テレワークをしながら仕事を拡張させる方法を真剣に考えた方が生産的。そんなふうに今は考えています。

コロナだからできないことを考えるより、コロナをきっかけにできることを増やしたいですね。

それでは今日の書評『一瞬で印象を操る ズルい話し方 ~相手の脳にこびりつくコミュニケーション術』をしていきます。

2.本のサマリー

あなたの人生という舞台では、人生である俳優を演じるのはあなたです。では、俳優であるあなたが1番意識しないといけない仕事は何でしょうか?

セリフを覚えること?
上手に立ち振る舞うこと?
他の配役の人と上手に協力すること?
違います。

俳優のあなたが1番意識しないといけない仕事は、相手の印象を操作すること

なぜなら、人は印象によって、その人がどういう人であるかを決めてしまうから。印象を操ることが、あなたの人生を変えることにつながる。

出会って数分で誰もがあなたに心を許すコミュニケーション術とは?

3.ポイント3点

最初の印象を操作したほうが得なんです。

正直は美徳だけど、馬鹿正直は損をする

得をするために必要なのは、バイアスとのギャップを作ること。

4.岡崎の考察

人は気分や感情、印象によって行動が変わる生き物です。

興味深い結果の1つに、天気による行動の変化があります。アメリカのレストランで行われた天候に関する実験で、ウェイトレスは晴れた日の方が多くチップをもらっているという結果が出ました。

つまり、晴れた日には経済活動が活発になっているということ。ちなみにこれは全世界的にも言えることだそうです。

なぜそれがわかるのか?実はこんな株式市場の研究結果があります。それは、晴れた日と雨の日で株価にどんな影響が出ているか、過去30年間の全世界の株式市場の結果を調べたところ、なんと、「すべての株式市場で晴れている日の方が株価が上がっていた」というのです。

これにはさすがに驚かされます。ですから、理論理屈ではないところで人は動いているということを理解する必要があるでしょう。

またこんな実験も行われました。

とある企業の面接会場で、太った体型の人物と、普通の体型の人物を並べ、どちらを採用したいと思うかを聞きました。

その結果、痩せている方を採用すると答えた面接官がほとんどだったといいます。「太っている=自己管理能力が低い」というバイアス、思い込みがあるからです。

思い込みや、先入観によって人は行動を変えてしまう。であるならば効果的に先入観や、印象を操ってみたいと思いませんか?

そう思う方はぜひ本書『ズルい話し方』読んでみてくださいね。

5.気になるワード

印象が本人も気づかないうちに損をもたらす曲者で、実際に多くの方が印象のせいで損な目に遭っています。
面接や商談、プレゼン、自己紹介、合コンなども同じで、最初の印象が与えたマイナスを挽回するチャンスはやってこないことがほとんどです。
であれば?そう、最初の印象を操作したほうが得なんです。
正直は美徳だけど、馬鹿正直は損をする
もちろん、人生がうまくいくためには基本的には誠実さが重要です。だからといって常に正直でいることが最善の戦略とは言えません。
どんな人でもできる印象操作の3つのステップ
①印象操作して相手の心を開かせる、バイアスコントロール
②相手の興味を誘導して行動を促す、イメージマイニング
③相手の信頼を勝ち取り支配者ができる、フェイクイット
操作方法を知っていれば、こちらの望む印象に相手に誘導することが可能
相手の印象操作をする上で、重要となってくるのは、バイアス(偏り)です。
自分はバイアスに基づいて判断していると自覚できないところがバイアスの怖いところで、また使いどころなのです。
脳はできるだけ余計なことにエネルギーを使わないということを基本としている
バイアスは記憶すら簡単に書き換える
人はギャップに興味を抱く
好き嫌いをなくすよう手助けすればするほど、嫌いな野菜に対する抵抗感が大きくなる
相手の頭に「?」を生め!
得をするために必要なのは、バイアスとのギャップを作ること。
そのギャップをフックとして仕込んでおくこと。
人はバイアスとのギャップがあるフックに出会うと、質問をしたくなる
スペックの説明は人の耳を閉じさせてしまう
人は説明されてもほとんど忘れる
より鮮明にイメージできたものは記憶に定着しやすい。より鮮明にイメージできたものは、その後大きな行動を起こしやすい。
人間の行動のほとんどは無意識が決定している
五感への刺激という形で、無意識に介入すると、言葉では理解していないのに行動を喚起されてしまうということが起こる
そこに目があるだけで行動が変わる

6.商品の紹介