書評

運転者

1.今日の一言と紹介する本

皆さんは運が良い方ですか?
それとも悪い方ですか?

私もまだそれほど長い人生を生きているとは言いませんが、それでも運がとても良かった時もあれば全くうまくいかず、なんと自分はついていない人なんだと嘆いた時期もあります。

運の正体とは一体何なのでしょうか?

様々な方の本を読ませて頂きますが、特に私が好きでほぼ全ての著書を読ませて頂いている作家さんがいます。

喜多川泰さんです。

なぜ喜多川泰さんのファンかと言うと、彼の著書はストーリーでありとても読みやすく、さらに共感できる部分が多いのでとても腑に落ちやすいからです。

そんな中で今日ご紹介する方はこちらです。
運転者喜多川泰

少しネタバレですがドライバーの運転者ではありません。

運を転じさせる人、運転車なのです。

冒頭の場面から最後まで読むと、きっともう一度頭から読みたくなるそんな1冊でした。

それではご紹介していきます。

2.本のサマリー

未来を変える過去からの使者。

喜多川泰さんは累計80万部を突破するビジネス書作家であり、その多くは物語であると言うところがビジネス書ならぬ、とっつきやすさがあり人気を博しています。

主人公の修一はどこにでもいそうな普通の男性。

結婚をし子供もいる。

保険の仕事に魅力を感じ転職をするが残念ながら結果は鳴かず飛ばず。

さらに不幸なことに大量の契約解除に遭ってしまう。

なんて運が悪いんだろう…
もう人生終わりだ…

そう思ってしまう状況の中現れた1台のタクシー。

「タクシー代は無料で結構です」と言う不思議なタクシー運転手。

誰が見てもぼったくりではないかと思って疑ってしまうようなシチュエーション。

そんな中この不思議な運転手とのやりとりが修一の人生を大きく変えていく。

運の正体は一体何か?
どのようにすれば運をつかむことができるのか?

最後まで読むともう一度最初から読みたくなる素晴らしい構成は流石の一言。

ビジネス書としても素晴らしい出来でしたが、物語としてもとても面白くお勧めです。

それでは特に残ったワードをご紹介していきます。

3.ポイント3点

機嫌が悪いと、運が逃げるそうですよ。
機嫌が悪い人は、最高の運気がやってきている家にいても、それに気付かないでイライラして、早くその場を立ち去りたいと言うことばかり考えるんです。上機嫌でいないと。

人生において、「誰のせいでこうなったと思ってるんだ」なんてセリフ、二度と使っちゃダメですよ。だってね、あえて言うとですよ、あなたのせいでそうなったんですから。

どうやったら上機嫌でいれると言うんだよ。
ちょっと損得から離れると良いですよ。

4.岡崎の考察

やられた…
喜多川泰さんの作品はどれも素晴らしいものばかりですが、今回はその中でも最も素晴らしい出来だったのではないかと私なりには思います。

冒頭からはられた伏線に気が付いた時、きっとあなたはもう一度読みたくなるはずです。

物語としての面白さはもちろんですが、「運」と言う一見すると目に見えないものを、単に目に見えないものではなく、ちゃんと手にすることができるものとして説明しているところが素晴らしかったです。

そもそも運が良い人なんてどこにもいません。

チャンスが来た時にそれをつかめる準備をしていた人がいるだけです。

またチャンスを運んでくる人も、誰にそのチャンスを渡すかを考えますから、当然ですが不機嫌な人や態度が悪い人にはチャンスが訪れないのです。

幸運を手にするステップは、

1.いつも明るく上機嫌でいること
2.何にでも好奇心を持つこと
3.悪いことがあっても人のせいにしないこと
4.損得ばかり考えないこと
5.短いスパンだけで考えないこと
6.人に良いことをすること

ということだと思います。

もしあなたが幸運を手にしていきたいと思うならぜひ実践してみてください。

5.気になるワード

プラス思考で、誰よりも笑おう。
世の中の全てのことが言葉で説明できるわけでは無いですよ。
問題を先送りして、そんな日が来なければ良いのに、と願っている子供となんら変わりがなかった。
機嫌が悪いと、運が逃げるそうですよ。
機嫌が悪い人は、最高の運気がやってきている家にいても、それに気付かないでイライラして、早くその場を立ち去りたいと言うことばかり考えるんです。上機嫌でいないと。
いつでもどこでも、明るく楽しくいることだ。
本当は運に良いも悪いも無いんですよ。
だから、運が良い人なんていないし、運が悪い人なんていない。
運はそういうものじゃないんですよ。
いいですか、岡田さん。運は後払いなんです。何もしていないのに良いことが起こったりしないんです。
ポイント貯めてないのに何か貰えますか?誰もそんなこと、期待しないでしょ。でも、運となると、貯めてない人ほど期待するんですよね。
人生において、「誰のせいでこうなったと思ってるんだ」なんてセリフ、二度と使っちゃダメですよ。だってね、あえて言うとですよ、あなたのせいでそうなったんですから。
岡田さんの人生を変える転機になるのが保険の契約がたくさん取れることだけなんて、ちょっと考えればそんなはずないってわかるじゃないですか。
相手に興味を持って話をしなければ、1人の男性でしかない。決してそれまでの人生のことなんて見えてこない。ほとんどの人が相手のそれまでの人生なんて興味が無いんです。
代わりに、この人お客さんになってくれるかなって、自分の財布の中身を増やしてくれる人かどうかばかり考えてる。
でも相手のことに興味を持って、何でも良いから接点を見つけて、会話が始まれば見知らぬ人ではなくなり、それが重なると時々友人になり、時には恩人になっていくわけです。
大変な状況なのはわかりますよ。
でもそれも全て、あなたの基本姿勢が不機嫌だったことから生まれた結果でしかありません。その大本を正さない限り、運の転機が訪れたところで、人生は変わりませんよ。
どうやったら上機嫌でいれると言うんだよ。
ちょっと損得から離れると良いですよ。
例えばにんじんなら、春のまだ暖かくなる少し前に種を植えます。そこから育ててにんじんを収穫できるのはいつ頃かご存知ですか?
さぁ、5カ月くらい先?
わかってるじゃないですか。
僕はてっきりその日とか言うんじゃないかと思ってましたよ。
そこまで馬鹿じゃないだろ…笑。
もちろん冗談です。でも、僕たちは仕事の成果とか努力の成果と言うことになると、そのバカなことを期待してると思いませんか?
今、頑張ってるんだから、今すぐ結果が欲しいと思っていると言うことか。
はい。でも、中々結果が出ないと言って苦しんでいるんです。
人によっては自分は運が悪いとか思い始めます。
頑張ってるのに報われないって言う人は皆、種を蒔いてそれを育てているんですが、ちゃんとした収穫時期の前に、まだ育たないと言って嘆いているようなもんです。
もっと長い目で見たら、報われない努力なんて無いんですよ。あまりにも短い期間の努力で結果が出ることを期待しすぎているだけです。
今日頑張って明日実になるなんてどんなに早く育つ種でも無理なことですよ。
上機嫌でいるというのは、楽しいことを期待するのではなく、起こることを楽しむと決めると言うことなのかもな。
人間の身体って、1つのことをずっと続けているとそれをやるのに適した仕様に変わっていくんですよ。
俺ね、人間の体は、どんな仕様にも対応できるように、最初はあらゆるところが柔らかくできてるんだと思うんですよ。
それであることに興味を持って身体を使い始めて継続すると、それに必要な部位が成長したり、硬くなったりして、それをするのに適した身体になってくれるんです。
痛みから逃れるためにずっと靴を使っているでしょう。
でもそれを使っている限り、それがなければ生きていけない身体が手に入ることになる。でも思い切って靴をやめれば最初は痛くてたまらなくても、そのうち靴がいらない足が出来上がりますよ。
最初から今みたいに魚を食べる方法ってないのかよ。
ありますよ。
誰かの幸せのために自分の時間を使うんです。
それぞれの時代に生きた人が、延々と続く命の物語の1部を精一杯、自分の役割を果たすように生きてくれたから、次の世代は、前の世代よりも良い時代に生まれ育つことができるようになる。
自分の人生にとって何がプラスで何がマイナスかなんて、それが起こっている時には誰にも分かりませんよ。
どんなことが起こっても、起こったことを自分の人生において必要な経験に変えていくというのが生きるってことです。誰よりも運を貯める生き方をする。
貯めた分の半分ぐらい使って生きる。
それでも誰より得るものが多い。

そんな生き方ですよ、本当のプラス思考って。僕はそう思いますね。
まず誰かと比べるのをやめると良いですよ。
他の人の人生をでかくするのをやめて、自分の人生に集中して。
大丈夫。人生の目標ができたから。

起こった直後は最悪と思っても、時間が経って考えてみるとむしろ良かったんじゃないかって思えることばかりですからね、人生なんて。
だから、最初からむしろ良かったんじゃないかって思うと、結構いろんな事が楽しめるもんですよ。

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