書評

倒れない計画術:まずは挫折・失敗・サボりを計画せよ!

1.今日の一言と紹介する本

以前、仕事の用があって、新幹線で大阪まで移動しましたが行きも帰りもスカスカ。1車両に僕を含めて2人しか乗ってませんでした。それでも必要な人のために、新幹線を動かしてくれるわけですから、こんなありがたい事はないですね。

暗いニュースが増えると、思考がネガティブになりやすいですが、こういう時こそ感謝を忘れずに前向きに過ごしたいものです。

それでは今日の書評『倒れない計画術:まずは挫折・失敗・サボりを計画せよ!』をしていきましょう。

2.本のサマリー

なぜ、計画倒れしてしまうのか…私たちの心には、計画したことを達成させたいという性質、一貫性の原理があります。計画倒れとは、自分との約束を破ったことになり、気持ちを落ち込ませてしまいます。

計画倒れのダメージを回避するために不可欠なもの、それが段取り力。科学的に正しい段取りの整え方を身に付けて、あなたが本当にやるべきことだけに集中できる状態を手に入れる。

科学的に実証された、エビデンスのある手法によって計画倒れを回避しましょう!最高の結果を思いのままに出すための計画術とは?

3.ポイント3点

自分で決めて段取りした過ごし方ができると、人は幸せを感じる

失敗や挫折を想定せず、うまくいくはずという誤解をしたまま段取りを立てると、逆にうまくいかない可能性が高くなる

15分を区切りに休憩を挟み、シングルタスクを繰り返していた方が多くのことを成し遂げることができる

4.岡崎の考察

無計画は失敗を計画すること」という格言がありますが、段取りや計画性の大事さを知らない人はいないでしょう。ただ多くの人は、計画建ての前段階のゴール設定から間違ってしまうことが多いといいます。

目標設定やゴールの設定方法については、心理学、行動経済学、脳科学などの分野で、様々な研究が行われ、数多くの手法が紹介されていますが、試してみてもあまりうまくいかない…ということも。

そこで今日は、本書籍の中で紹介されている、現時点で最もエビデンスのあるゴール設定方法、「MACの原則」をご紹介します。

①MACの法則とは?
MACの法則とは下記の3つの要素の頭文字をとった法則となります。
M…メジャーラブル、測定可能性
目標(ゴール)が数値として測定可能なこと

A…アクショナブル、行動可能性
目標(ゴール)を正確に把握し、そこにたどり着くまでのプロセスを明確に描き出せること

C…コンピテント、適格性
目標(ゴール)を達成することが、自分の価値観に基づいていること

②この3つの観点から目標を見直す
あなたが何か目標を定め、段取りをつけようとする時、この3つの視点から、取り組むべき目標が、本当に自分が取り組むべき目標かどうかをチェックしていきましょう。
例えば、自分がプロジェクトリーダーとして取り組んでいるイベントを成功させる、彼女彼氏を作りたい!といった目標があったとしましょう。それぞれの目標達成に向けて段取りを立てていく前に、MACの原則に照らし合わせていくわけです。

③使用例
自分がプロジェクトリーダーとして取り組んでいるイベントを成功させるというゴールがあった場合を検討してみましょう。

・メジャーラブル
集客の目標人数や当日の売上額、SNSでの拡散度合いなど、イベントの成功の基準を数値化

・アクショナブル
集客、売り上げ等の数値目標をクリアするために、イベント前にできる仕掛けを具体化

・コンピテント
プロジェクトリーダーとして動く自分にとって、そのイベントが目標の集客、売り上げを達成する事は喜ばしいかどうかを考える

数字を設定し、プロセスがきちんと進んでいる感覚があることで、物事は計画通りに進みやすくなるといいます。特に目標そのものが自分の価値観に合致しているか、コンピテントを考えるため、手に入る成果が自分にとって意味があると納得感があるので、感情に左右されずに行動に専念することができるそうです。

計画倒れが多いという方、すぐに実践できるものなのでぜひお試しください。

5.気になるワード

私たちの心には、計画したことを達成させたいという性質、一貫性の原理がある
計画倒れは、自分との約束を破ったことになり、気持ちを落ち込ませます。計画倒れのダメージを回避するために不可欠なものが、段取り力です。
限られた人生の時間を自分にとって有意義に使うことを最優先に考えている
価値は相応の準備と、計画から生み出される。物事が達成される過程はあまり目が向けられない。しかし、価値ある何かが生み出される過程には、必ず相応の準備があり、日々改善されていく段取りがあります。
段取りを劇的に改善するために時間やお金のコストをかける事は、無駄でもやり過ぎでもありません。
本当の段取りとは、それが本当にやるべきことなのか?と問いなおすところから始まります。
やめても何も起こらなければ、結論は、直ちにやめよう。やる必要のない仕事は上手になったところで意味がない。
自分は段取り下手だと思い込んでいる人は、段取りが下手なのではなく、取り組む作業を分解する視点が足りなかっただけ
人は何かに取り組むときにかかる時間や労力を軽めに見積もってしまう傾向があります。
自分の1日のすべての行動のログを取る
一度、基準となる数値を測り終えれば、きちんとした見通しのもとで段取りを立てることができるようになります。
マルチタスクは生産性を下げる。シングルタスクに切り替えるとうまくいく。
15分を区切りに休憩を挟み、シングルタスクを繰り返していた方が多くのことを成し遂げることができる
仕事量(勉強量) =時間×集中度
1日の中で本当に集中した状態になれるのは、3〜4時間
失敗に関する格言、名言は、いかに失敗から学び、立ち直り、次に活かしていくかが重要だと語りかけていきます。
失敗や挫折を想定せず、うまくいくはずという誤解をしたまま段取りを立てると、逆にうまくいかない可能性が高くなる
人は自分の考えに対してポジティブ思考でかたりかけるよりも、疑問形をぶつけた方が事前の準備、段取りがうまくいく
私たちはいつどんな時にやるのかが決まっていないと、行動が付属しません。
最悪のケースを想像しておくことで、安心感が生まれる
トラブルは意思の力ではなく、事前対策で乗り越える
人の幸福感は自分の人生をどのぐらい自分でコントロールできているかに比例する
自分で決めて段取りした過ごし方ができると、人は幸せを感じる
何事も自分で体験するように心がけることで、人生は変わっていきます。
目標は人に話すことで、達成しやすくなる
目標の達成のためには行動しなければなりません。それをわかっている人たちは、完璧を目指す前に動き出します。
完璧を目指すより、まず終わらせろ。
自分で決められる部分が多い人の方がやりがいを感じ、成長していきます。
多くの会議は議題がどうでもいいことになるほど白熱して長くなる
議題が1つしかない会議に5分から10分以上の時間をかける必要は無い
やる事は全部書く
記憶や動機付けには、デジタルデバイスよりも紙が向いている

6.商品の紹介