書評

「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる 東大作文

1.今日の一言と本のサマリー

コミュニケーションについていろいろ勉強してきましたが、口頭で話すことだけがコミニケーションではなくて、文章で伝えることも立派なコミニケーションの1つですね。

そこで今日ご紹介したいのは『「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる 東大作文

東大読書の続編に当たる本作。東大に合格しようと思った場合、作文力がなければまず不可能だといいます。文章を書くのが大嫌い、大の苦手だったという作者が一体どのように作文力を身に付けたのか?

偏差値35から東大合格をさせた文章術とは?

2.ポイント3点

誰よりも読者になって文章を書く

「主張作り」と「目的作り」をやることで、みなさんも相手に伝わりやすい文章をラクに書き始めることができるようになります。

言いたいことを伝えた相手にどうなって欲しいのかを考える

3.岡崎の考察

なぜ伝わらない文章になってしまうのか?

日々、SNSやメール、仕事の報告など作文に触れる機会は多いもの。伝わる文章を書けるかどうかによって仕事の効率や質が変わってくることもあるでしょう。

正しく伝えたいけど、なかなか伝わらない。そこで今日は、伝わらない文章になってしまう原因という観点から書評をしていきましょう。

伝わらない文章になってしまう原因①
相手のことを考えない一方向的な文章になっている。相手の状況を考えずに自分の主張ばかりを言ってしまっているという場合があります。自分の考えをしっかり表明しつつも、相手の事まで推し量りながら文章を書く必要があります。自分から相手への矢印だけでなく、相手から自分への矢印も想定しましょう。

伝わらない文章になってしまう原因②
人間は対等な相手の言葉以外は入ってこないと著者は言います。確かに上から目線で押し付けられても、受け入れようという気になりません。文章を読んでいても偉そうだな、何か感じが悪いな、自分とは違う人だよな、などと感じた場合、文章の内容はなかなか自分の頭の中に入ってきません。伝える人と同じ立場になるように意識して文章を作りましょう。

伝わらない文章になってしまう原因③
例えば次のような文章を見た時皆さんならどう思うでしょうか?
彼は足が速いから、次のかけっこでは2番になれるだろう。
おそらくは、あれ?と感じるのではないでしょうか。普通は足が速いからとくれば1番になれるとなりそうなものです。
この文章がわかりにくいのは間の理由が抜けているから。

例えば次のような文章なら伝わるでしょう。
彼は足が速いが、クラスには彼より足の速い子が1人いるので、次のかけっこでは2番になれるだろう。
要素と要素をつなぐつながりが見えにくい場合、間の理由をちゃんと説明するように意識して文章を作ってください。

具体的な型もいくつも紹介している本書。文章力を向上させたい方にオススメの一冊でした。

4.気になるワード

僕たちの日常は作文に溢れている
人間は多かれ少なかれ、どんな人でも作文を指定している
著者が言ってることを一方的に受け入れるのではなく、自分も能動的になって読むことで、文章を正しく読むことができるようになり、地頭を鍛えることができる
作文の場合も同様に、自分が一方的に書くのをやめて、相手も能動的になれるような、双方向的な文章書くことで、伝わる文章を書くことができ、また地頭も伝えることができるようになる
相手に伝わらない作文というのは、相手のことを考えていない一方向的な文章です。
双方向的に文章を書く訓練を積むことで、常に自分の立場だけでなく、相手の立場にも立つ意識を持つことができます。すると、自分と相手という複数の視点で物事を考え、批判的思考力や客観的思考力といった、地頭力の基礎を養うことができるのです。
誰よりも読者になって文章を書く
最後に言いたいことを言う。最後に言っていることの方が頭に残りやすい。最後に言いたいことを持ってくる方が、圧倒的文章が書きやすい。
最後の結論が決まっているからこそ文章が書けるし、必要だって伝わりやすくなる
結局何が言いたいのかが明確じゃないと、どんなに言葉を尽くして説明しても、どんなに身振り手振りを使って話をしても、なんとなくしか相手に伝わらない
主張作りと、目的作りをやることで、皆さんも相手に言ったりわかりやすい文章を楽に書き始めることができるようになります。
主張とは、相手は世の中に対して、これを言いたい!という自分の意見の事
一言で言い表せるほどに明確なものでないと、理解してもらえない
説明するのが最高の勉強法である
言いたいことを伝えた相手にどうなって欲しいのかを考える
相手に理解してもらうことよりも、相手を変化させることの方が、何倍も難しい
親切な文章とは、要するに論理的な文章のこと
説得力は断言することで生まれる
生きるとは逃げないこと
弱点を理解しておくと、あー、この人は自分の主張の弱いところもわかった上で主張しているんだなと、相手に肯定的に見てもらえます。
譲歩は自分の考えを主張する上において、何の意味もない行為です
インパクトというのは、ギャップによって生まれます。
問いかけは、話に入れない人を話に出るためのファーストステップ
主観的になるという事は、それだけ読者との距離を縮められる行為
人間は対等な相手の言葉以外は入ってこない
不要な文があると、人は読む気をなくす
短く書くのは、読者への思いやり
書いてみて、失敗してみて、そこから理由を分析するからこそ書けるようになってくる
作文の厄介なところは、自分の書いた文章を失敗だと認識しにくいこと
世の中には、相手の気持ちを考えないで言葉を伝えて、それが伝わらないことがあまりにも多すぎる
他人は互いに分かりあえないものです。わかりあえないからこそ、言葉があるのです

5.商品の紹介