書評

ここは今から倫理です。

1.今日の一言と紹介する本

今日ご紹介するのは『ここは今から倫理です。』です。

それでは、紹介していきます。

2.本のサマリー

テレビドラマ化決定!160万部突破の人気漫画。

舞台が高校。主人公は教師、高柳先生。思春期の学生たちに高柳が教える教科は倫理。倫理は、学ばなくても将来困ることのほぼない学問です。

地理や歴史のように生活する上で触れる事は多くないし、数学のような汎用性も英語のような実用性もありません。

では一体この知識はどんな時に役立つのか?

死が近づいたときとか…
信じられるものがなくなったとき…
人間関係がうまくいかないとき…
他人を羨んでねたんでうまく生きることができないとき…

命とは何か?正しい生き方とは何か?

思春期の高校生たちと織り成す倫理の授業は一体何の役に立つのか?

倫理という難しいテーマをわかりやすく描いた作品です。

3.岡崎の考察

久しぶりに漫画の書評です。

今日ご紹介する漫画ですが基本的に1話完結型で大きなストーリーを読み解く必要がないので、ちょっとしたときに読むことができる作品になっています。

倫理や哲学は生きるために直接的に関係はして来なくても、生きる力を与えてくれたり、正しく生きるとは何かという指針を示してくれます。

第3話で描かれたこのシーンは生きること死ぬことについて考えさせられます。

ある理由から自殺をしようと校舎の屋上に立つ女学生。その女学生に友人はこう言います。

ばかじゃないの!?死ぬことに…命の重さに比べたらちっちゃいことじゃないか!!

すると高柳はこう言います。

ちがいます!

恋に破れても、家族が死んでも、いじめられても、就職に失敗しても、仕事が嫌でも、お金がなくても、人生が…退屈でも!!それがどんな理由でも命にかかわるほど重い絶望になるんです!!

決して相手の主張を否定しない、相手の立場に立って考える高柳。多くの人は自分の正しさを押し付けてしまいますが、100%相手の立場に立ち切って物事を考えるということの大事さを考えさせてくれる1シーン。

倫理について学んでいこう、興味があるという人にはとてもオススメできる1冊です。ただし性的なシーンや、暴力シーンがあるためそういった描写が苦手な方はやめておいた方がいいかもしれません。その点だけご注意ください。

4.商品の紹介