書評

童話でわかるプロジェクトマネジメント

1.今日の一言と本のサマリー

今日はちょっと嬉しいこと。

恋愛YouTuberのしゅくろーさんが、僕の書籍『1億円会話術』をご紹介くださいましたので、是非ご視聴お願いします。

それでは今日ご紹介する書籍『童話でわかるプロジェクトマネジメント』のサマリーをご紹介します。

3匹の子豚も、桃太郎も、みんな敏腕プロマネだった!童話を題材にして、わかりやすくプロジェクトマネジメントについて紹介している本書。

プロジェクトマネジメントを初めて勉強する方、手っ取り早くイメージをつかみたい方にオススメの一冊になっています。ご紹介していきましょう!

2.ポイント3点

1人で完結しない仕事をうまく進めるコツは、常に、チームを意識すること

悩んでも、運命のせいにしても、何も解決しない

チームで協力して問題を早く解決する意識を高めるためにも、問題がないことが問題だ、あるいは、問題を隠す事は問題だといった価値観をチームで共有することが重要です。

3.岡崎の考察

グローバル化し、変化の速い時代において、仕事の多様性は避けることができない問題の1つでしょう。様々な環境や条件で、いろんな人と仕事をしなければなりません。

また、一人一人がやるべき仕事や役割が増加しています。要は仕事の内容が複雑になっているということです。

こういう時代だからこそ、プロジェクトマネジメントを知っているのと知らないのとでは、今後の仕事のパフォーマンスに大きく影響してくると思います。本書では全部で7つの童話をもとにプロジェクトマネジメントを解説しています。

その中で、第7章シンデレラ(ネガティブな状況とうまく関わって、協力を得る付き合い術)を解説したいと思います。

①厄介な人を把握して、どう付き合うかを考える
心優しいプロジェクトマネージャーであるシンデレラ。しかし彼女は不幸でした。幼い頃に母親をなくし、父親が再婚した継母と、その連れ子である2人の義理の姉に、その美しさとプロジェクトマネジメント能力を妬まれいじめられる日々。
彼女が幸せになっていくためにまずやらなければならない事は、ステイクホルダー(利害関係者)である、ママ母、姉①、姉②との関係を良くすること。

そのために彼女がとった戦略は戦わないという選択です。思わず抵抗的な態度をとってしまいそうな場面もひとまずは大人しく言うことを聞きます。これは不必要にリスクを課されないためのとても重要な戦略となります。現実の世界でも、戦わなくても良い人とは戦わないという事はとても重要な姿勢でしょう。

②失敗の原因を自分以外のせいにしない
シンデレラが素晴らしいところは、継母や、姉達のせいにせず、自分の努力で何が変えられるかを考えているところでしょう。失敗の原因を自分以外のところで考えると、今後も運が悪いことがあり得るとか、難しいかもと考え、やる気を起こす方向には向きません。大事な事は捉え方次第。人のせいにせずに自分に矢印を向けるようにしましょう。

③外部からの支援を活用する
幸運なことにシンデレラは、魔法使いに出会うことができています。シンデレラが素晴らしい事は、素直に魔法使いに助けを求めたこと。プロジェクトに支持的なステークホルダーに対しては、支援を積極的に受け、プロジェクトの成功機会を増やすことが重要です。1人でやることばかりを考えず、素直に協力を求めましょう。

④正式な契約を結ぶ
見事王子様をゲットしたシンデレラ。しかしこれだけで幸せが約束されたわけではありません。なんと、たった数日後、王子様とシンデレラは結婚式を挙げています。明らかに利益のある仕事において、いち早くその契約を結ぶ事は大きな利益を生み出す原因になるでしょう。
このスピード感は、さすが敏腕プロジェクトマネージャー、シンデレラだったと言えると思います。このように読んでみると、シンデレラほどステークホルダーとの関係性をうまく作って成功したヒロインはいないでしょう。

この1冊を読むと、童話の読み方が変わるかも?物語が少しクドイところはありましたが、プロジェクトマネジメントの入門書としてはお勧めできる1冊だったと思います。

4.気になるワード

実は、プロジェクトマネジメントの本質は、そんなに難しいものではない
プロジェクトマネジメントとは、チームで成果を出す技術
プロジェクトマネジメントの本質は、あなたが既にチームで仕事をするときにやっている工夫のあれこれに過ぎません
プロジェクトマネジメントを知ると、いろいろな人との仕事がうまく行きます。
一人ぼっちにならず、チームで助け合いながら課題に取り組めます。
きちんと計画することで、トラブルを未然にしています。
プロジェクトの状況を見える化することで、問題の発見と対策、改善を可能にします。そして、最初に決めた目的を、きちんと達成することができます。
プロジェクトとは今までやったことがない、特別な仕事です
目標や仕事の内容を事前に決めて、作業に取り掛かる必要があります。詳細がわからない中で、計画して、実行して、また計画を修正して実行して、を繰り返しながら、進める必要があります。
プロジェクトが失敗する主な原因
①プロジェクトの目的と目標が曖昧
②予算や人員等のリソースが足りない
③納期が短すぎる
④作業漏れや見積もりミス
⑤リスク対応不足
間違った目標を立ててしまうと、その時点で失敗
計画を立てないのは、失敗する計画を立てているのと同じだ
プロジェクトを進める前に、具体的な目標を設定しましょう
ステークホルダーの期待を確認する
プロジェクトを進めるときには、プロジェクトの目的地の進路を見失わないために、プロジェクトの航海図が必要です。そして、多様な視点からプロジェクトの全容を明らかにしていかなければなりません
キックオフミーティングでプロジェクトを始動する
キックオフミーティングの目的は、プロジェクトに関わる関係者全員が、プロジェクトの背景や、そのニーズ、目的や目標、成功基準、プロジェクトの体制や情報伝達のルールなど、プロジェクトの方向性や基本的な決まり事を共有し、共通認識を持つことです。そして、一致団結してプロジェクトを達成しようとメンバー全員に感じてもらうことです。
難しいと感じていることを具体的にすると協力しやすくなる。
共通の目標を達成するために、チームメンバーが困ったときに、助け合う事はとても重要です。
計画時にしっかりとリスク管理する
リスクマネジメントは計画時だけでは不十分です。
プロジェクトを取り巻く環境や状況が変わって、新たなリスクが発生し、過去に設定した前提や制約条件が変わることがあるからです。
1人で完結しない仕事をうまく進めるコツは、常に、チームを意識すること
自分たちで目標を決めると自発的になる
優秀なプロジェクトマネージャーは、完全な計画を立てることができないことを理解しています。しかし計画を練る事は、不確定要素が多いプロジェクトや仕事の大枠を理解し、グレーゾーンを減らし、プロジェクトを成功に導くために必要なことも理解しています。
やらないことを具体的に決めることが重要です。やらないことを決めることで、優先してやることが明確になるからです。ただし、やらないことが目標達成にどう影響するのかを考えなければなりません。
誰が、いつまでに、何を終わらせるかをはっきりさせる事はとても重要です。
まず見るのは相手ではなくゴール
目標を具体的かつ明確にすることが非常に重要です
プロジェクトマネージャーもプロジェクトに対する懸念や不安を素直に語る
不安なのは自分1人だけではないということを共有することで、ある種の連帯感が芽生え始めます。信頼関係を構築するためにも、本音で話し合っていくことが大切です。
強い思いがやる気を生み出しプロジェクトを成功に導く
自分で決めて、実行し、達成感を得られる環境、また成長や貢献ができたと個人的に感じられる環境を作る事は、プロジェクトを成功させる上で重要です。
人を動かすには、相手にとって価値のあるものを提供し、こちらの欲しいものと価値の交換をする
影響力を発揮するためには、まず、信頼関係を構築する必要があります。
チームのモチベーションを維持し、継続的な協力を得るためには、重要な作業を達成したり、困難なことがうまくいったときにお祝いしたり、個人的に感謝したり、ポジティブなフィードバックを返すなど、密にコミュニケーションを取ることも大切です。
役割分担をする際には、メンバーのスキルや能力、あるいは適性をしっかりと踏まえることが大切です。
役割分担は、作業分割させるのではなく、担当者みんなができることをやって、持ち合って、助け合ってその作業を完遂するというイメージです。
責任者や権限をはっきりさせ、役割分担することで、各プロジェクトメンバーは当事者意識を持って、作業に取り掛かることができます。
プロジェクトやチームの仕事では、情報共有を怠るとチームワークが乱れていきます。
最終的な成果を得るために必要な作業の洗い出しが必要
行動により生み出す成果については、常に考える必要があります
誰が、いつまでに、何をすべきかという具体的な行動の計画を立てるためには、まずは曖昧な表現を避けること
積極的に聞き、意見の対立を解消する
プロジェクトの不確実性を高め、リスクを乱す要因の1つが、ステークホルダーです。ステークホルダーとうまくやっていくためには、プロジェクトのあらゆる点で共通認識を持つことが必要不可欠です。
重要なステークホルダーと共通の目的と目標を持っていないと、プロジェクトそのものが成立しなくなり、失敗に終わる
リスクマネジメントのポイントとして、リスクの特定や分析、対策だけでなく、リスクを再評価し、リスクが起きた場合の管理内容や結果から教訓を得ること、記録を残すことも重要です。
変更は失敗の元
プロジェクトは常に変化にさらされています。やってみないとわからないという不確実なことばかりです。そのためプロジェクトが進むにつれて、最初に立てた計画と実態には、様々なズレが生じ、予定通りにいかなくなります。その主な原因は、間違った過程をしたり、知っていることと知らないことを混同したりするためです。
前回うまくいったから、今回もうまくいくはずだと思い込むと、間違った対応をしてしまう可能性があります
実践的にプロジェクトを成功に導くには、なぜ?と質問し、過去におきたことの原因を特定するだけでは不十分です。という事は、だけではなく、だから?どうやって?も交えながら、未来志向で、前向きかつ建設的にトラブルを解決していくことが大切です。
問題を見つけた担当者は、その問題をひとりで抱え込まないように、まずチームに報告することが大切なのです。そして、チームとしては、問題を共有するだけではなく、一丸となって、その問題を解決しようとすることが大切です。
チームで協力して問題を早く解決する意識を高めるためにも、問題がないことが問題だ、あるいは、問題を隠す事は問題だといった価値観をチームで共有することが重要です。
リスクは悪いことだけではない
リスク対応を計画する際には、リスクを分析し、そのリスクが脅威なら軽減する方法を、チャンスなら最大限に活用するにはどうするべきかを考えなければなりません
チャンスに対するリスク対応策
①活用
チャンスを確実に生かす。例えば、資源投入により期間短縮をする
②共有
チャンスを最も生かせる第三者にうまくやってもらう
③強化
チャンスが発生する確率や影響度を大きくし、利益を得られるようにする
④受容
チャンスなら利益を普通に受け入れる
自分ができない事は、できる人に気持ちよく助けてもらうことが重要
相手の基準と自分の基準の違いを考える
相手と自分の立場や状況が違う、基準となる考え方が違う、ことを認識することが大切です。
プロジェクトを計画通り進めていく際、しっかりと情報共有しながら、進捗を管理することが大切です。
ミーティングは意味がないと嘆く前に、やるべきことをやる
会議での注意点
①会議の目的を明確にする
②議題&アジェンダを事前に決める
③終了時間を決めておく
④否定や批判をせずに、失業等しながら、今起きている問題、あるいは今後発生しそうな問題を発見する
⑤チームの問題として、具体的に、誰が、何を、いつまでに、するかを決めて、問題解決に当たる
大きな問題になる前に対応する必要があるかを見極める、有効な手段の1つが、チェックリストの活用です。
今までやったことがないプロジェクトを成功させるためには、成果に焦点を当てる必要があります
話し合える場を設けるために意識すべきこと
①話しやすい雰囲気を作る
②助ける事に対する価値観をチーム内で持つ
③褒め合うルールを持つ
④相手に関心を持つ
⑤相手の基準を知り、尊重する
⑥かしこまらず話せる関係性を作る
⑦本音を言える
自己開示でコミュニケーションをスムーズにする
2人の間で共通の話題や共通点が見つかると、親近感が生まれます。
根拠なくできないと思い込むのは、自分の可能性を自ら狭め、放棄すること
自分が分からないから、ありえないと決めつけるのは良くない
あり得るかもしれないと思うと相手の話を聞けるようになる
相手の話を聞く際は、自分の勝手な思い込みに左右されずに、相手基準で話を聞こうとすること
人間関係は、与え続けることでうまくいきます。
与えることが大切ですが、見返りを期待しないことが大前提です。相手に何かを与える、あるいは何かをやってあげると決めたのは自分自身です。支援や新設も、全ては自分の意思でやりたくてやったことなのです。
人間は同じ対象に繰り返し接すると、その対象に対する好感度が高まる現象があります(単純接触効果)
プロジェクト失敗の原因のほとんどには、人が絡んでいます。
約束を守ることから信頼が生まれます。約束をしていなくても、他の人から期待されていることが明らかになれば、それは約束しているのと同じことです。つまり期待に応え、約束を守り、責任を果たすことで、信頼関係は気づけます。
悩んでも、運命のせいにしても、何も解決しない
物事がうまくいっている原因、うまくいっていない原因をどう捉えるかによって、その後のやる気は変わります。
失敗の原因を自分以外のところで考えると、例えば、今後も運が悪いことがあり得るとか、難しいかもと考え、やる気を起こす方向には向きません。
プロジェクトの目標を達成するためにやるべきことを、全て自社でやる必要はない

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