書評

ワンランク上を目指すためのロジカルシンキング トレーニング77

1.今日の一言と紹介する本

最近の僕のビジネスのテーマの1つに、ロジカルシンキングがあります。

会社員時代から勉強してきましたが、改めてちゃんと学んでみようと、あっちゃこっちゃ書籍を漁っています。

そんな中でとても実践的な1冊『ワンランク上を目指すためのロジカルシンキング トレーニング77』に出会うことができました。

そこで今日はロジカルシンキングをテーマにした、トレーニングブックをご紹介します。

2.本のサマリー

ロジカルシンキングとは、ごく簡単に、道筋、構造を明らかにして考えることとお考えください。

世の中には、主張と論拠、原因と結果、目的と手段といった様々な道筋があります。相手が何を主張しているのかよくわからない、問題の原因がよくわからない、という状態では良い生活、良い仕事をできません。

本書は、ロジカルシンキングの基本、応用をたくさんの問題を解いて学ぶことができる、トレーニングブックとなっています。わかることと使える事は別。

本書の例題を解くことで、ロジカルシンキングを使えるようになっていきましょう!

3.岡崎の考察

ビジネス能力を手っ取り早く上げるために最も効果的な方法はフレームワークを覚えることでしょう。フレームワークとは、決められたフレームに当てはめることで、問題解決や、論理展開を考える方法です。

そこで今日は本書の中で紹介されているフレームワークの中で、最もビジネスで使われるSWOTをご紹介します。

次の例題を解いてみてください。

ある牛丼チェーンでは、今後の経営戦略を考えるにあたり、経営環境を分析することにしました。牛丼の国内市場は、人口減少から縮小傾向で、他チェーンとの競争も激しくなっています。一方、鰻丼など高額の新メニューの需要が増えており、海外ではアジアの市場が拡大しています。

チェーン内部の状況をみると、ブランド力と商品開発力に定評があります。一方、人件費の高騰で5コスト体質になっており、店舗の老朽化も問題になっています。以上の状況をSWOTで整理してください。

strength(強み)
weakness(弱み)
opportunity(機会)
threat(脅威)

会社レベルでSWOT分析をしていますが、この4つのカテゴリは事業や部門、職場個人など、いろんなレベルで活用が可能です。個人の目標の設定等にもぜひ活用してもらいたい手法です。

それではこの例題の答えを紹介します。

◆strength(強み)
ブランド力
商品開発力
◆weakness(弱み)
高コスト体質(人件費高騰)
店舗老朽化
◆opportunity(機会)
高額品の需要増
アジア市場の拡大
◆threat(脅威)
市場縮小(人口減少)
他チェーンとの競争激化

これ以外にもたくさんのフレームワークが紹介されており、とても活用しやすい一冊だと思います。ロジカルシンキングが必要だと感じている方、ぜひ読んでみてください。

4.気になるワード

ロジックとは
①主張が存在する
②論拠が存在する
③主張と論拠の関係が適切である
状態を指します。
演繹法は、ある観察を一般的な原理、ルールに当てはめて、結論を導き出す方法です。
帰納法は、複数の観察の集合から共通して言える事柄を結論として導き出す方法です。
私たちは、ビジネスや生活で、様々な問題を解決します。その際に重要なのが、問題の原因を正確に把握することです。
同じものと違うものを分類することをグルーピングといいます。
グルーピングにおいて、重要な情報が漏れていたり、情報同士がダブっていたりするのは好ましくありません。ダブりと漏れがないグルーピングの状態をMECE(ミッシー)と呼びます。
価値ある推論とは、以下の2つの条件を満たしていることです。
①下の事実から概念的な距離があること
②確からしいこと
問題とは、あるべき姿と現状が乖離してる状態です。問題というと、嫌な事と考えますが、しっかり問題解決に取り組むことで、問題発生前よりも組織や自分自身が発展、成長することがあります。問題は良いことなのです。
論理とは、論=主張、認識と、理=理由、論拠です。よって論理的であるためには3つの条件が必要です。
①主張が存在する
②論拠が存在する
③主張と論拠の関係が適切である

5.商品の紹介